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【腸活】研究でわかってきたビフィズス菌の健康作用を徹底解説

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この記事はビフィズス菌の健康作用についてご紹介します。

ビフィズス菌ってお腹にいいと言われているけど、本当のところはどうなの?

お通じが良くなるだけでいいことある?

そんなビフィズス菌に関する疑問について、徹底解説をします。

 

 

 

 

 

大腸が全身の健康のカギを握る

 

理由1 腸内細菌が作る成分が全身に広がる

腸内細菌が作る短鎖脂肪酸やビタミン、アミノ酸などの生成物は、他の腸内細菌や腸管上皮細胞の栄養になるだけでなく、体内に吸収されて全身をめぐり、代謝を促すシグナルなどとして使われる。いかにいい生成物を作ってもらうかがカギ。

 

短鎖脂肪酸とは

脂肪酸とは、油脂を構成する成分のひとつで、数個から数十個の炭素が鎖のように繋がった構造をしています。

そのうち炭素の数が6個以下のものが短鎖脂肪酸と呼ばれ、酢酸、プロピオン酸、酪酸などが含まれます。

短鎖脂肪酸は、ヒトの大腸において、消化されにくい食物繊維やオリゴ糖を腸内細菌が発酵することにより生成されます。

生成された短鎖脂肪酸の大部分は大腸粘膜組織から吸収され、上皮細胞の増殖や粘液の分泌、水やミネラルの吸収のためのエネルギー源として利用されます。

また、一部は血流に乗って全身に運ばれ、肝臓や筋肉、腎臓などの組織でエネルギー源や脂肪を合成する材料として利用されます。

その他にも短鎖脂肪酸には、腸内を弱酸性の環境にすることで有害な菌の増殖を抑制する、大腸の粘膜を刺激して蠕動運動を促進する、ヒトの免疫反応を制御する、などさまざまな機能があることが知られています。

institute.yakult.co.jp

 

腸管上皮細胞とは

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*腸管上皮構造

腸管上皮細胞は栄養や水分の吸収という機能とともに,多くの腸内細菌から腸管の組織をまもり,腸内細菌に対する過剰な免疫応答を回避するための粘膜バリアを構築する。

 

理由2 老廃物がたまると炎症が生じ不調の原因になる

便が滞ると、老廃物や腸内細菌の作る有害ガス、炎症性の物質が大腸内で増え、有害な腸内細菌を増殖させたり、大腸の炎症の原因に。また、弱ったからは炎症物質などが体内に入りやすく、全身での炎症を増幅させることもある。

 

腸が全身の健康維持に果たす役割が明らかになり、腸活ブームが起こっています。

その中で再び脚光を浴びているのが大腸で活躍するビフィズス菌です。

ビフィズス菌が腸の動きを促し、便通の改善に役に立つことは昔から知られていた。

近年はビフィズス菌が酢酸を多く作り、酪酸を増やす点が注目されています。

 

酢酸とは

ビフィズス菌は「乳酸」に加え「酢酸」もつくりだします。この「酢酸」が非常に重要で、より強い殺菌作用で悪玉菌をやっつけてくれるのです。

うまく説明ができませんでした。

bifidus.jp

 

酪酸とは

腸内細菌の酪酸菌(酪酸産生菌)が腸に届いた食物繊維を発酵・分解することで作り出される、短鎖脂肪酸の一種。

短鎖脂肪酸には、酪酸のほかにも酢酸やプロピオン酸などがあります。

rakusan-labo.jp

 

酢酸や酪酸などの、腸内細菌が水溶性食物繊維を発酵して作る短鎖脂肪酸に、全身の健康に影響をもたらす役割があることが分かっています。

 

例えば、大腸内で有害な菌を排除する殺菌作用を発揮したり、腸内側を覆う細胞の栄養になってバリア機能を強化することで病原体や炎症物質を侵入しにくくする。

 

大腸で作られる酢酸に脂肪の蓄積を抑えるシグナル的な働きがあることが確認され、肥満やメタボ対策として期待されています。

 

ビフィズス菌と乳酸菌は別物

【腸】にすむ微生物ということで、乳酸菌と混同されがちなビフィズス菌。

実は全くの別物です。

ビフィズス菌

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住む環境:大腸に多い

酸素の届きにくいヒトや動物の大腸に多くすむ。食物繊維や糖などを餌に作る生成物の50%以上が短鎖脂肪酸の酢酸。大腸内の数は、乳酸菌より多いといわれている。

 

乳酸菌

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住む環境:大腸にはほとんどいない

食物繊維や糖を餌に、主に乳酸を作る菌。胃~小腸には見られるが、大腸にはほとんど生息せず、短鎖脂肪酸もつくらないとされる。塩や酸に強く、自然界に広く存在する。

 

生まれたときから始まるビフィズス菌との深い関係

乳児のお腹にビフィズス菌が多いのは、母乳中にビフィズス菌の餌となるミルクオリゴ糖が含まれているから。最近の研究で、ビフィズス菌は乳児の成長促進や健康維持に不可欠とわかってきました。

 

・母乳の抗菌作用に耐性

母乳中には、抗菌作用のあるリゾチームという成分が含まれ、赤ちゃんの体を有害菌の侵入から守っています。ヒトの腸に生成するビフィズス菌にはこの成分に対する耐性があります。

 

・葉酸の供給

短鎖脂肪酸のほかビタミンやアミノ酸も作るビフィズス菌。「最近の研究で、葉酸を作る機能はヒトの腸にすむビフィズス菌に限定されることが確認されました。

 

・アレルギーの予防

たんぱく質が分解されてできたオピオイドペプチドは、アレルギーや自閉症などとの関連が報告があります。「ビフィズス菌にはこのペプチドの分解を促す働きがある」という。

 

 

研究でわかってきたビフィスズ菌の健康作用

どのヨーグルトにビフィズス菌が入っているか知っている?

ビフィズス菌や、ビフィズス菌が大腸で作る酢酸の研究は世界中で行われており、その機能は本当にさまざま。その一部をご紹介します。

 

・腹部膨満感など胃腸の不快症状の軽減

ビフィズス菌BE80、B.ビフィズス菌Y株などで確認

 

・がんのリスクを低減

ビフィズス菌BB536などで確認

 

・ストレス軽減

B.ビフィズス菌Y株などで確認

 

・アレルギー抑制

ビフィズス菌BB536BB-12などで確認

 

・脂肪蓄積の抑制

ビフィズス菌A1などで確認

 

・腸内環境の改善

ビフィズス菌BB536BB-12BE80BifiX、Bブレーべヤクルト株などで確認

 

・認知機能改善

ビフィズス菌A1などで確認

 

・便秘・下痢の改善

ビフィズス菌BB536BB-12BE80BifiXなどで確認

 

・インフルエンザなどの感染予防

ビフィズス菌BB536などで確認

 

効かせるビフィズス菌のとり方

1加熱しない

ビフィズス菌は「生きて腸まで届く」ことで効果を発揮する。加熱するとせっかくの菌が死滅していまうので、加熱せず食べよう。

 

2自分で培養しない

市販のヨーグルトをもとに自家製ヨーグルトを作ることができるが、酸素が嫌いなビフィズス菌は死んでしまう。増えているのは別の乳酸菌かも知れません。

 

3早めに食べる

ビフィズス菌は増えすぎると自分たちの作った酸で死んでしまう。ビフィズス菌の良さをしっかり得るには賞味期限以内に食べること。

 

 

市販で売っているおすすめヨーグルトの紹介

【森永乳業】ビヒダスプレーンヨーグルト

ビフィズス菌BB536 

効果①がんリスク軽減、②アレルギー抑制、③腸内環境の改善、

④便秘・下痢の改善、⑤インフルエンザなどの感染予防

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 私の家ではビヒダスヨーグルトを買っています。妻も子供もこのヨーグルトが大好きです。リーズナブルでおすすめ。

 

【明治】ブルガリアヨーグルト

乳酸菌LB81

ブルガリアはビフィズス菌ではなくて、乳酸菌だったのね。調べてわかりました。

乳酸菌の効果は説明した通りで、大腸には生息していないので、お腹の調子を良くするには疑問を感じます。

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【グリコ】BifiXヨーグルト

ビフィズス菌Bifix

効果①腸内環境の改善、②便秘・下痢の改善

食物繊維イヌリンが含まれているので、①と②の相乗効果を期待できます。

味についてもおいしいですよね。ほんのり甘さがいい。たまに食べます。

 

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【雪印メグミルク】恵 megumi ガセリ菌SP株ヨーグルト

ガセリ菌SP株

上記のガセイ菌SP株について知らなかったので調べてみたところ、

「内臓脂肪を減らすのを助ける」消費者庁許可『特定保健用食品』とのこと。

この特定健康用食品ってわかりずらいですよね。一度まとめてみようかな。

管理栄養科で勉強したことあるので、資料を引っ張り出さないと。

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DANONE BIOプレーンヨーグルト

ビフィズス菌BE80

効果①腹部膨満感など胃腸の不快症状の軽減、②腸内環境の改善、③便秘・下痢の改善

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【小岩井】生乳100%ヨーグルト

ビフィズス菌BB-12

効果①アレルギー抑制、②腸内環境の改善、③便秘・下痢の改善

世界各地でヨーグルトに使われているビフィズス菌BB-12配合されています。

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